摂食障害から抜け出すカギ

Aさんは摂食障害から抜け出す鍵として摂食障害についてのミニコミを出版したことであった。摂食障害は隠さなければならないことと感じていたのだ。つまり、Aさんの葛藤要因は解決されるべき問題は自分という身体の外側でなくてはならないという考え方とつねに考えるべき問題は自らの身体とのかかわりの中にしか存在しないことだった。

この世界に対する根本的な違和感を表明する行為が過食の後の浄化という行為であり、また以前の拒食していた自分からの脱皮しようという試みであった。Aさんは後に自己を解放し服の世界へと進む。服とは摂食障害の女性たちにとって「服装」や「ファッション」、そして「体型」の問題は大きな意味合いをもつ。ここでAさんがなぜ服の世界へ入っていったかは解明されていないが、少なくともAさんが摂食障害を患っていたときとは異なり前向きに人生を送っていることは確かである。政治参加というある意味かぎられた手段にのみゆだねられていた「世界」と「自己」との関係性が、Aさんのなかで、さらに一歩ひらけたものになったことを意味している。